J-Talk: Diggin’ Culture #04
『コスプレ―異装する身体のアイデンティティ』
語り手:大久保 美紀(パリ第8大学造形芸術学部 講師)
Photo: Yanphon Singhaseni |
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国際交流基金バンコク日本文化センターは、タイの方々に、日本の文化・社会についての知識・理解を「もう1歩」進めていただくことを目的に、カジュアルなトーク・シリーズ「J-Talk: Diggin’ Culture」を実施しています。J-Talkでは、タイの方々に、知的刺激に満ちたお話を楽しんでいただき、日本の文化・社会についての「+アルファ」の知識と視点を身につけていただきたいと考えています。予備知識のない方々を対象としているため、基礎的な紹介も含まれますが、在留邦人の皆様におかれても、タイの友人・知人をお誘い合わせのうえ、ご参加いただけましたら幸いです。ご関心のある方は、下記専用申込フォームより、事前予約をお願いいたします。
<申込フォーム>https://bit.ly/2BE5MkG
<発表要旨>
「コスプレ」は2000年代をピークに台頭した日本のポピュラーカルチャーです。漫画アニメやゲームのキャラクターのコスチュームに身を包んだ若者たちが東京の秋葉原やイベントで集う様子が、ヨーロッパやアジア諸国など海外メディアによって紹介されると、コスプレは「クールジャパン」のアイコンとして、漫画アニメを愛好する世界の若者たちの手により独自の発展を遂げます。コスプレイヤーたちは、イベントで直接交流するのみならず、インターネット上でコミュニティーを築き、単なるコスチューム模倣を超えた創造的活動を展開します。社会的観点からのコスプレはしばしば、「異装」実践という自己表現を通じた問題解決や、仮装の非日常的経験がもたらす精神的効果が評価されています。
本レクチャーでは、日本社会において台頭した異なる異装(竹の子族/80’s、ヤンキー/80-90’s、ギャル90-00’、ゴスロリ00’)の文化的歴史的背景を踏まえ、コスプレが実践者の身体とアイデンティティに及ぼす本質的意味を再考することをめざします。日常の着衣行為を逸脱した「異装」としてのコスプレの本質的意味を理解しながら、フランスやタイで独自の発展を遂げているコスプレカルチャーについて今後の発展の可能性を考察します。
語り手プロフィール
大久保 美紀(おおくぼ みき)
1984年札幌生まれ。美学芸術学博士。パリ第8大学造形芸術学部講師、キュレータ。専門は、現代芸術、自己表象論、ポピュラーカルチャー論、身体論、ファッション論。主な著書にExposition de soi à l’époque mobile/liquide(「可動的で流動的な時代の自己表象」、2016年)、Arts Awarenessなど。
問い合わせ先:
松尾 matsuo@ba.jpf.go.jp
*日本語、英語
Wathana Onpanich wathana@ba.jpf.go.jp
*タイ語、英語
Tamawan Pengsatis tamawan@ba.jpf.go.jp
*タイ語、英語
後援:
在タイ日本国大使館
国際交流基金バンコク日本文化センター
The Japan Foundation, Bangkok
10th Fl. Serm-Mit Tower, Sukhumvit 21,
Bangkok (Tel: 02-260-8560~3)
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