「ジュラシック・プラスチック」展

「ジュラシック・プラスチック」展

 

“Jurassic Plastic,” as a part of the exhibition “Takamatsu Contemporary Art Annual vol. 07,” (2018) Takamatsu Art Museum
“Jurassic Plastic,” as a part of the exhibition “Takamatsu Contemporary Art Annual vol. 07,” (2018) Takamatsu Art Museum

 

[主催] 国際交流基金バンコク日本文化センター
チャンチュイ・クリエイティブパーク
[後援] 在タイ日本国大使館
タイ国日本人会
[会期] 2019年8月26日(月) – 10月14日(月)
月曜 – 金曜    13:00 – 22:00
(水曜休館)
土曜 – 日曜    11:00 – 22:00
[会場] チャンチュイ・クリエイティブパーク
[入場料] 無料

 

“Jurassic Plastic” (2018) @ Sydney Festival
“Jurassic Plastic” (2018) @ Sydney Festival

 

いらなくなったおもちゃが恐竜や動物に形を変えて私たちの社会に向かって吼える

 

国際交流基金バンコク日本文化センターは、チャンチュイ・クリエイティブパークと共催のもと、国際的に活躍する日本人芸術家、藤浩志氏による「ジュラシック・プラスチック」展を2019年8月26日から10月14日までチャンチュイ・クリエイティブパークにて開催いたします。

 

「ジュラシック・プラスチック」展は、ArtsPeople社と藤浩志氏によって企画され、2018年のシドニー・フェスティバルにおいて初めて発表されました。

https://www.artspeople.com.au/project/jurassic-plastic-hiroshi-fuji/

 

TIME誌による「世界で最も素晴らしい場所100選」(2018年)に選ばれたこともあるチャンチュイ・クリエイティブパークは、 タイの有名なデザイナーであるソムチャイ・ソンワタナー氏が「役に立たないものはない」(Nothing is Useless)というコンセプトのもと、廃材や使われなくなったものを使って作ったユニークな場所です。トンブリー地区のそれまで何もなかった場所が巨大なクリエイティブ施設として生まれ変わったのです。

 

ソムチャイ 氏と同年代の藤浩志氏は、1970年代に私たちの生活の中で爆発的に増えたプラスチック製品に対し、違和感とともに強い関心を持っています。1997年には使われなくなったプラスチック製品やおもちゃを自宅に集めるようになり、ここから「かえっこバザール」という藤氏のライフワークとなるプロジェクトが生まれました。かえっこバザールは、子どもたちが要らなくなったおもちゃを持ち寄って物々交換をする仕組みです。

 

藤氏は、このかえっこバザールを通じて、魅力的な中古おもちゃは他の子どもがすぐに持っていくのに対し、壊れたプラスチックのおもちゃやファストフード店のおまけとして大量に流通したおもちゃは交換されることなく残されることに気がつきました。藤氏が集めた要らないおもちゃ(そのほとんどはプラスチック製)は5万点以上にのぼります。しかしこれは氷山の一角にすぎません。藤氏はこのように大量生産、大量消費されたプラスチック製品は世界中で大量に捨てられていると言います。洪水によって川に流れ込んだプラスチックごみは、海に流れ出て深刻な悪影響を引き起こしています。

 

今回の「ジュラシック・プラスチック」展では、日本とタイで集められた要らなくなったプラスチックのおもちゃを使って大規模なインスタレーションと恐竜や動物などの彫像を作ります。プラスチック製品の原料である石油は、恐竜などジュラ紀に生きていた生物の化石がもとになっていることを考えると、要らなくなったおもちゃを価値あるものに生まれ変わらせる今回の展示は、ただ単にその美しい見た目に魅了されるだけでなく、私たちの生活におけるプラスチックの役割や、消費・廃棄行動についても考える機会を与えてくれるでしょう。みなさまのご来場をお待ちしております。

 

入場は無料です。会期中、子どもや大人向けのワークショップが開催される予定です。要らなくなったおもちゃの寄付も受け付けています。おもちゃはチャンチュイ・クリエイティブパークまで直接お届けいただくか、郵送で460/8 Sirhindhon Road, Bang Phlat, Bangkok 10700までお送りください。国際交流基金バンコク日本文化センターでも受け付けています。

 

詳細は、国際交流基金とチャンチュイ・クリエイティブパークのFacebookページで更新します。

https://www.facebook.com/jfbangkok/

https://www.facebook.com/ChangChuiBKK/

 

問い合わせ先

国際交流基金バンコク日本文化センター
担当:桑原・佐藤(acdept@ba.jpf.go.jp
10th Fl. Serm-Mit Tower, 159 Sukhumvit 21 Rd., Bangkok 10110, Thailand
Tel: 02-260-8560-4 Facebook: jfbangkok

 

藤浩志氏近影
藤浩志氏近影

 

1960年鹿児島生まれ

現在は福岡、秋田を拠点に生活・活動している

 

京都市立芸術大学大学院美術研究科修了

 

芸術家

秋田公立美術大学大学院複合芸術研究科教授

NPO法人アーツセンターあきた理事長

NPO法人プラスアーツ副理事長

株式会社藤スタジオ代表

 

個展:

2018    「ジュラシック・プラスチック(Jurassic Plastic)」シドニータウンホール、オーストラリア

2014      藤浩志展「トイザウルスの秘境」ハラ・ミュージアム・アーク、群馬

2012    「藤浩志の美術展 セントラルかえるステーション~なぜこんなにおもちゃが集まるのか?~」3331 Arts Chiyoda、東京

2005    「違和感を飛び越える術」福岡市美術館、福岡

2004    「プラ・プラ・モード」国際交流基金バンコク日本文化センター、バンコク

1999    「藤浩志 Vinyl Plastics Collection」箱根・彫刻の森美術館、神奈川

1994    「カエルのキャンペーン」倉敷市立美術館、高松市美術館、福岡市美術館、世田谷美術館、岡山、香川、福岡、東京

 

グループ展/アートプロジェクト:

2016    「Polyplanet Company」茨城県北芸術祭(茨城)

2012    「部室ビルダーかえるぐみ」新潟水と土の芸術祭(新潟)

2010    「藤島八十郎をつくる」瀬戸内国際芸術祭(香川)

2008    「Kaeru System」サイトサンタフェビエンナーレ(サンタフェ、アメリカ)

2007    「美麗新世界:当代日本視覚文化(Beautiful New World: Contemporary Visual Culture from Japan)」(北京、中国)

2006     第12回バングラデシュビエンナーレ(ダッカ、バングラデシュ)

2003     越後妻有アートトリエンナーレ(新潟)

2000    プサンビエンナーレ(釜山、韓国)

1990    チェンマイソーシャルインスタレーション(チェンマイ、タイ)

 

コレクション:          

高橋コレクション

金沢21世紀美術館

福岡市美術館

北九州市美術館

高松市美術館

 

https://www.fujistudio.co/