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開催趣旨
タイではこれまで多数の日本の少女マンガ作品がタイ語に翻訳されています。また、1970年代の日本の少女マンガが未だに時折タイ国内で話題となるなど、日本の少女マンガは長く愛されてきました。タイでは昨今BLが一大ブームとなり、日本においてもタイのBLドラマが放映されるなど、BLは国境を越えて大きな広がりを見せています。日本の少女マンガにおいても、初期の頃から女性キャラクターの男装や少年愛など、今日のBLブームに密接に関わる要素が見られてきました。本イベントでは、日本における少女マンガの歴史や展開を、そして、ジェンダーやセクシュアリティの観点から少女マンガが日本社会へどのような影響を与えてきたのかを日本のマンガ研究のご専門である長池一美先生、そして藤本由香里先生よりご講演いただきます。その後、タイにおける少女マンガの新たなトレンドについてタイのナッタナイ・プラサンナム先生にご講演いただきます。学術的な観点から少女マンガを深く考察できるこの機会に、是非奮ってご参加ください。
講師紹介
長池一美(ながいけ・かずみ)
大分大学国際教育研究推進機構教授。ブリティッシュコロンビア大学で博士号(アジア研究学)取得。専門は、マンガ研究、ポピュラー・カルチャー研究、比較文学、ジェンダー・セクシュアリティ。著書に “Fantasies of Cross-dressing: Japanese Women Write Male-Male Erotica”(Brill Academic Publishers, 2012)があり、そのほか編著、学術誌論文、翻訳多数。
藤本由香里(ふじもと・ゆかり)
明治大学国際日本学部教授。専門は「漫画文化論」「ジェンダーと表象」など。07年まで筑摩書房で編集者として働くかたわら、コミック・セクシュアリティなどを中心に評論活動を行う。新聞や雑誌に連載コラムを持つほか、手塚治虫文化賞などの選考委員を歴任。08年より明治大学へ。少女マンガの専門家だが、最近ではとくに、マンガの国際比較や海外市場調査などを行っている。「私の居場所はどこにあるの?」(朝日文庫)など著書多数。
ナッタナイ・プラサンナム
ナッタナイ・プラサンナムは、タイ・バンコクのカセサート大学文学部で、タイ現代文学と映画研究を指導している。また、同大学人文学部の研究・創作担当副学部長を務める。文学と映画研究の両方を学んだプラサンナムは、文化的記憶研究、脚色研究、インターメディア性研究、大衆恋愛研究、書物史など、タイの研究において新たな分野を開拓してきた。最近の単行本には、「過去の詩学」がある。文化的記憶と文学研究(2019)、光と影の詩学(Poetics of Lights and Shadows: 文学とアダプテーション研究』(2021年)、『インター メディアルな美学』(2021年)などがある。
問い合わせ先:
国際交流基金バンコク日本文化センター
安藤 ando@ba.jpf.go.jp *日本語、英語
主催:国際交流基金バンコク日本文化センター
共催:Bangkok Art and Culture Centre(BACC)
協力:タイ紀伊國屋書店
後援:在タイ日本国大使館、タイ国日本人会
国際交流基金バンコク日本文化センター
The Japan Foundation, Bangkok
10th Fl. Serm-Mit Tower,
159 Asoke-Montori Road,
Bangkok 10110
Tel: 02-260-8560~3
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