日タイ修好130周年記念事業
バンコク・シアター・フェスティバル オープニング作品
バンコクノート
日タイ現代演劇共同制作公演
原作 | 平田オリザ(『東京ノート』) | ||
翻案 | サーウィター・ディティヨン | ||
演出 | 平田オリザ |
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都市化の進む近未来のバンコクを舞台に
オールタイキャストで贈る「静かな」演劇
国際交流基金バンコク日本文化センターは、日タイ修好130周年を記念して、日タイ現代演劇共同制作「バンコクノート」公演を開催いたします。
タイの演劇界を代表するベテランの俳優・女優から現役の大学生まで、総勢21名のキャストでお贈りする「バンコクノート」は、平田オリザ氏の代表作「東京ノート」のタイ翻案版です。
小津安二郎監督『東京物語』をモチーフに、物語の一歩手前という意味で名づけられた「東京ノート」では、近未来の東京の美術館ロビーが舞台となっていますが、「バンコクノート」では、近未来のバンコクの美術館ロビーへと設定を変え、ヨーロッパで大きな戦争が起きるなか、そこから避難してきたフェルメールの絵画を前に、タイ人の家族や恋人たちが、両親の世話や相続問題、進路や恋愛などについて、断片的な会話を繰り返します。
日本で岸田國士戯曲賞を受賞した「東京ノート」は、これまでにも「ソウルノート」、「台北ノート」など東アジアの都市に設定を翻案した作品が発表されていますが、東南アジアの都市に置き換えた作品としては、「バンコクノート」が初めてとなります。
静かな演劇――。平田オリザ氏の作品は、日本では、80年代の消費社会の喧噪が過去のものとなった90年代以降の日本社会らしい演劇として脚光を浴びてきました。おおげさで誇張的な表現の対極にある平田氏の翻案作品と演出が、現代のバンコクの観客にどこまでリアリティを持って受け止められるか、タイの文化人、演劇評論家、観客の反応に注目が集まります。
舞台美術は、タイで舞台美術を学ぶ大学生が、日本の舞台美術家・杉山至氏とともに一緒になって想像し、創り上げました。また、13種類の笑顔を使い分けるとも言われるタイ人の、プロの役者によるニュアンスの表現も見どころです。
全編タイ語による上演となり、日本語の字幕を追いながらの観劇となりますが、タイの役者の演じる人間関係、表情のニュアンスを味わいながら、在留邦人の皆様にも楽しんでいただければと思います。
日タイ現代演劇共同制作「バンコクノート」公演、是非、ご期待ください。
問合せ先
国際交流基金バンコク日本文化センターThe Japan Foundation, Bangkok
10th Fl. Serm-Mit Tower, 159 Asoke-Montori Road, Bangkok 10110
TEL 02-260-8560
主催
後援
協力