日タイ修好130周年記念
マンガのルーツを辿る展覧会
「マンガ・北斎・漫画」展
~現代日本マンガから見た『北斎漫画』~
200年以上の時を超えて
北斎と現代日本漫画家が出会う
国際交流基金バンコク日本文化センターでは、日タイ修好130周年を記念し、「マンガ・北斎・漫画 —現代日本マンガから見た『北斎漫画』」展を開催いたしました。本展は、世界的な人気を博している日本のマンガと、その「起源」と見なされる葛飾北斎による『北斎漫画』を比較・対照して展示する、マンガ展史上初の試みとなりイタリア、ベルギー、アイルランド、ベトナム、フィリピンを経て、タイ初開催を迎えました。
海外では現代マンガのルーツを説明する際に、江戸時代の絵手本『北斎漫画』がよく参照されます。本展では、実際に『北斎漫画』の中のマンガ的表現や、現代マンガの中での浮世絵的表現を視覚的に比較してみることで、「北斎漫画=現代マンガのルーツ説」を検証しました。また、この両者の受容者にも焦点を当て、『北斎漫画』と現代マンガの接点や相違を復刻本およびパネル、複製原画等で提示しました。
展覧会のアートディレクションは「赤塚不二夫展」や「エヴァンゲリオン展」などの会場構成・アートディレクションを手がけ、江戸の視覚文化にも造詣が深いデザイナー祖父江慎が担当し、『北斎漫画』と、劇画から学習マンガや同人誌に至るまで、多様な現代マンガと、石ノ森章太郎や杉浦日向子、そして海外で人気を誇る佐伯幸之助といった現代マンガ家、さらに江戸時代の浮世絵師による北斎の肖像画などを素材に展示デザインを手がけました。また、しりあがり寿をはじめとする現代マンガ家による、『北斎漫画』をめぐるオリジナル制作の展示も大変好評でした。
主催:
後援: