国際交流基金海外巡回展
「超絶技巧の日本」展

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Meiji period (1868 – 1912)
Photo © Shu Nakagawa
国際交流基金バンコク日本文化センターは、クリエイティブ・エコノミー・エージェンシー(Creative Economy Agency; CEA)との共催にて、海外巡回展「超絶技巧の日本」を開催します。本展覧会は、明治学院大学教授山下裕二氏監修のもと、観る者を驚かさずにはおかない高度な技術、巧みな表現やコンセプト、完成度の高さに重きをおく作品や資料をジャンル横断的に集め、一堂に展示するものです。
19世紀ヨーロッパのジャポニスムの流行に大きな役割を果たした明治期の精巧な工芸品を出発点に、今日の超絶技巧作品の数々を展示するとともに、ものづくりへの強いこだわりがうかがえるカプセル玩具のフィギュアや食品サンプルも加えた構成となっています。
明治時代の工芸は、明治維新により開国された新時代の中で育まれたものであり、欧化政策による急激な西洋化のもと日本の伝統的な儀式や技巧が洋風なものと混ざりあって制作されたものです。これらの作品は、その精巧で極められた技術で世界から注目を集め、外貨獲得の重要な産業でありましたが、制作が追いつかず粗製濫造になったことで衰退した時期もありました。また現在、日本に里帰りする作品が増え、我が国でも作品の再評価が行われ、その極められた技巧によって制作された各々作品に対して超絶技巧と呼び大きな関心を持たれています。
今回出品されている明治工芸作品の「薩摩焼」は、16世紀末から薩摩藩(現在の鹿児島県)で焼かれていた焼きもので、美しいアイボリーの器体に色絵具や金により絵付けや加飾をして豪華な作品を仕上げています。また、「日光陽明門の刺繍衝立」は、様々な太さの糸とそれを色々な色に染める技術、さらには何千本、何万本の糸を手で刺していく技は、明治時代の染色の大きな特徴です。「蒔絵貝合香合」は、一対の貝の形をしており、木地に黒や赤などの漆を塗り、その上に金などにより絵や模様を描くといった超絶技巧をみることができます。
一方で、卓越した職人技を放つ現代作品のコレクションも展示されます。特に日本の有名なフィギュア・メーカーである海洋堂が企画した「カプセルQミュージアム」シリーズの日本の動物は、継続的な妥協のない職人技を食玩に受け継いでいます。ミニ・サイズによる大量生産でありながら、高い水準を保ち、決して妥協しないモノづくりへの姿勢は、明治工芸の職人たちの匠と誇りを彷彿とさせます。

Embroidered Hanging with Yomeimon Gate at Nikko (detail) Meiji period (1868 – 1912)
Photo © Shu Nakagawa

Capsule Q
2013 – 2017
Photo © Shu Nakagawa
この展覧会を通して、個々の作品の驚嘆すべきテクニックや、それさえも凌駕する表現世界を紹介するとともに、職人気質を尊び、制作過程に徹底的にこだわってきた日本の創作文化の一端を観客の皆様に感じ取っていただければ幸いです。
クリエイティブ・エコノミー・エージェンシー(CEA)
クリエイティブ・エコノミー・エージェンシー(公的機関)は、首相府の下にある政府機関である。15のクリエイティブ産業を支援し、クリエイティブな人材、ビジネス、都市の発展を通じてタイのクリエイティブ経済を推進、クリエイティビティの活用を促進し、商品やサービスの価値を高めることで、ビジネスと国の双方の発展を支援している。
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